⽩⾎球除去療法

⽩⾎球除去療法

白血球除去療法について

白血球除去療法について

白血球除去療法は、特定の炎症性疾患の治療に用いられる体外循環療法です。大阪市阿倍野区・東住吉区の桃ヶ池クリニックでは、従来の薬物療法では十分な効果が得られない患者様に新たな治療の選択肢として提供しております。

治療の目的

白血球除去療法の主な目的は、血液中の活性化された白血球(特に顆粒球、単球、リンパ球)を選択的に除去することです。これにより、過剰な炎症反応を抑制し、症状の改善をはかります。

GCAP(顆粒球吸着除去療法)とLCAP(白血球除去療法)

白血球除去療法には、主に「GCAP(顆粒球吸着除去療法)」と「LCAP(白血球除去療法)」の2種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。

GCAP(顆粒球吸着除去療法)

GCAPは、酢酸セルロースビーズを充填したカラムを使用します。このビーズが、活性化された顆粒球や単球、一部のリンパ球を選択的に吸着します。

特徴
  • 治療時間は約60分
  • 主に顆粒球と単球を除去
  • 比較的穏やかな治療方法で、副作用が少ない など

LCAP(白血球除去療法)

LCAPは、ポリエステル繊維を使用したフィルターを通して白血球を除去します。GCAPよりも広範囲の白血球を除去することができます。

特徴
  • 治療時間は約60~90分
  • 顆粒球、単球、リンパ球を幅広く除去
  • GCAPよりも強力な効果が期待できる など

 
どちらの治療方法を選択するかは、患者様の症状や病態、体調などを考慮して決定します。また、治療の反応性によって、途中で治療方法を変更することもあります。

適応疾患

主な適応疾患は以下の通りです。

  • 潰瘍性大腸炎:大腸に炎症や潰瘍ができる原因不明の疾患
  • クローン病:消化管に炎症が起こる慢性疾患
  • 関節リウマチ(一部の施設で実施):関節に炎症が起こる自己免疫疾患 など

期待できる効果

  • 潰瘍性大腸炎やクローン病の症状(下痢、血便、腹痛など)の改善
  • 全身の炎症反応の抑制
  • ステロイド薬の減量や離脱の可能性
  • 寛解導入および維持
  • 粘膜治癒の促進 など

白血球除去療法の特徴

選択的な白血球除去

体外循環を用いて、活性化された白血球のみを選択的に除去します。これにより、他の血球成分への影響を最小限に抑えます。

副作用リスクが低い

薬物療法と比較して副作用が少なく、体への負担が軽減されます。

治療の流れ

事前準備

治療当日は楽な服装でお越しください。食事制限は特にありませんが、軽めの食事をおすすめします。

来院時の確認

血圧測定や体調確認を行います。

静脈への穿刺

通常、肘の静脈に2本の針を刺入します。

体外循環の開始

専用の機器を用いて血液の循環を開始します。

白血球除去

GCAPの場合約60分、LCAPの場合約60~90分かけて白血球を除去します。

治療終了

循環を停止し、針を抜去して止血を行います。

経過観察

血圧や体調をチェックし、問題がなければ帰宅となります。
治療は通常、週1回のペースで5~10回程度実施します。

考えられる副作用

  • 頭痛
  • 発熱
  • 吐き気
  • 血圧低下
  • めまい
  • 倦怠感
  • 穿刺部位の痛みや内出血 など

 

これらの副作用のほとんどは軽度で一時的なものですが、治療中に副作用と思われる症状が現れた場合はスタッフへお申し出ください。

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