アシドーシスとは?

アシドーシスとは、体内の酸塩基バランスが崩れ、血液が酸性に傾いた状態を指します。通常、血液のpH値は7.35~7.45の範囲内に保たれていますが、これが7.35未満になるとアシドーシスと診断されます。
症状は、呼吸が深く速くなる(過呼吸)、疲労感、吐き気、頭痛などが現れることがありますが、軽度の場合は無症状で経過することもあります。
透析患者様は腎機能が低下しているため、酸を適切に排出することが難しく、アシドーシスは特に注意が必要な合併症の1つです。
酸塩基バランス
酸塩基バランスは体内のpHを一定に保つ重要な機能です。通常、腎臓や肺がこのバランスを調整していますが、腎機能が低下すると酸の排出が困難になり、アシドーシスを引き起こす可能性が高まります。
アシドーシスの原因
腎機能の低下に伴う酸排出能力の低下
アシドーシスの主な原因は、腎機能の低下に伴う酸排出能力の低下です。健康な腎臓は、体内で生成される酸を尿中に排出し、重炭酸イオンを再吸収することでpHを調整しています。しかし、透析患者様の場合はこの機能が低下しているため、酸が体内に蓄積しやすくなります。
また、代謝性アシドーシスの他に、呼吸性アシドーシスも存在します。これは主に肺の機能低下によって引き起こされ、二酸化炭素が体内に蓄積することで発生します。
アシドーシスの検査方法
血液ガス分析
アシドーシスの検査方法は主に血液ガス分析です。この検査では、血液のpH、二酸化炭素分圧(PaCO2)、重炭酸イオン濃度(HCO3-)などを測定します。pH 7.35未満、PaCO2 45mmHg以上、HCO3- 22mEq/L未満の場合、アシドーシスと診断されることが多いです。
その他の検査
電解質検査や腎機能検査なども併せて行い、アシドーシスの原因や程度を総合的に評価します。
アシドーシスの治療方法
アシドーシスの治療方法は、主に「透析治療」と「薬物療法」です。
透析治療
透析治療では、血液中の過剰な酸を除去し、重炭酸イオンを補充します。患者様の状態によっては、透析液の組成調整や透析の頻度・時間の見直しが必要になることもあります。
薬物療法
重炭酸ナトリウムなどのアルカリ剤を用いて、体内の酸を中和する治療も行います。ただし、過剰投与によるアルカローシスに注意が必要です。
食事管理
タンパク質の過剰摂取を避け、果物や野菜を適度に摂取するなど、食事面での管理も重要です。ただし、カリウムやリンの制限との兼ね合いもあるため、バランスの取れた食事を心がけましょう。
アシドーシスは透析患者様にとって重要な課題ですが、適切な管理によって予防・改善することが可能です。定期的な検査とスタッフとの連携を通じて、健康的な生活を維持しましょう。